【iPhone5S】水没修理→復旧不可

先日、取手市寺田よりご来店いただきましたお客様のご修理事例をご紹介致します。

本日は水没修理、機種はiPhone5Sです。

お客様ありがとうございます(^^)

状況としては数ヶ月前にお風呂の中に落としてしまい、その後電源が入らなくなったとのことでした。

見た目はフロント画面もほとんど損傷がなく、全体的に綺麗な状態でした。

では、中を開けて見てみます。

見事に水没シールが赤くなっていました!

青で丸をつけたところです。

5Sの場合には、画面側にも水没シールがあります。

左中央に赤くなっているところがありますよね?

ここですね。


通称「水没シール」。

これは普段は白いのですが、水分に反応すると赤くなるので「水が入ってきたかどうか」を確かめるためのものです。

今回のお客様のiPhoneの場合には水没シール3点真っ赤でした。

今回はこの時点で、正直かなり望みは薄そうだと感じておりました。

水没からかなり時間が経ってしまっている上、水没シールが真っ赤なこと、バッテリーのコネクタをはめる基盤のところが若干腐食しているような感じがしており、希望は薄かったです。

でも、精一杯やってみました。

部品を外してデータの入っている基盤を精製水で洗浄します。

精製水は非常に純度の高いお水なので、これで基盤をしっかり洗浄してあげることによって、内部の腐食を防ぎます。

水道水だと、ミネラル分などが含まれているのでそれも内部を腐食する原因になります。

ですので、水没の場合にはどこに落としても基盤を精製水でしっかりと洗浄してあげることが欠かせません。


洗浄後はしっかりと水分を飛ばしカラカラになるまで乾燥させて本体に戻します。

この乾燥時に基盤の様子を見てみたのですが、ところどころ腐食が進んでいるのと、基盤に焼き焦げたような跡がありました。

タイトルにすでに「復旧不可」と書いているのでもうバラしてしまいますが、今回は復旧することができませんでした。

修理失敗です。

原因としては、おそらくこの基盤が焦げていたことだと思います。

おそらく基盤がショートしています。

お風呂に落とした後に電源が落ちたので電源をつけたかつけようとして点かなくなったとおっしゃっていたので、この時にショートしてしまったものだと思われます。

今回の件のことを私の修理の師匠に相談したら「不運なパターンです」と言っていました。

いずれにしても、水没は時間が経てば経つほど復旧する確率が下がりますので、お早めの対処をお勧めします。

今回は復旧不可だったので、ご修理代金は0円でした。

お力になれず申し訳ありませんでした。

ー後日談ー

2020年2月21日更新

当時は水没修理の経験を積むため「直らなかったら無料」でやっていました。

ただ、この時のお客様はとても良い方で「無料で申し訳ないから」と、後日こんなに沢山スイーツを買ってきてくださいました。

写真を見ていて非常に懐かしくなりました^^