りんごループ〜エラーコード4013〜

昨日、当社にご相談に来てくださったお客様のお話です。

修理ではないですが、私も色々と手を尽くして解決方法を探しましたので、同じ症状でお困りの方がいたら参考にしていただきたいと思いまして、ご相談内容をシェアさせていただきました。


まず、ご相談としましては「今日、普通に1時間ほど使っていた。そのあと数時間放置し、また使おうとiPhoneを見たらりんごマークが出て消えて出て消えてを繰り返しており、中に入れなくなってしまった」とのことでした。

機種はiPhone7です。


当初お客様は「電池を交換してくれないか?」というお話でしたが、よくよく話を聞いてみると電池の問題ではなさそう。

確かに、水没などしてiPhone内部の回路に水が入ることで何らかの不具合が生じ、りんごマークの繰り返し(通称りんごループ)の状態に陥ってしまうことはありますが、特にそのような心当たりもないとのことで、電池の問題ではないのではないかと感じました。

当社は「メーカーの保証が使えるのであれば、その保証を使ってください」と言う方針です。

正規の保証なりサービスが無料、もしくは、安く受けれるのであれば、絶対に使った方がいいです。

原則として、iPhoneの購入が1年以内且つ外傷(画面や裏面割れ)が無ければ、無料で新品と交換してくれます。

ですので、購入して1年以内の場合は、まずAppleに電話で相談してみてください。

それで、修理不可もしくは修理代が高額であれば、当社にご相談いただくという流れがベストです。


今回のお客様の場合、お話を聞けばこのiPhoneを購入してまだ2ヶ月とのことでしたので、まずはメーカーに相談して考えるべきだとお伝えしました。

しかし、お客様のご希望として「今すぐにデータを確認したい」ということがあったので、とりあえずデータだけでも取れればいいかな?と思いましたので、私のMacbookにお客様のiPhoneを繋いでみました。


が、Mac側で繋がった反応が出ませんでした。

ですので、iPhoneをリカバリーモードに入れて、アップデートしてみました。

そして、アップデートを試みたところ、アップデートが失敗しまして、今回のタイトルであるエラーコード4013が出てきました。

私のMacbookのシステムは「iTunes」を含めて最新バージョンになっていたので、エラーの理由が見当たりませんでしたが、3回アップデートを試しても失敗してしまったので、あとは「復元」に進むしか道はありません。

「復元」というのは工場出荷状態に戻すことなので、データは全部消えてしまいます。

しかし、このままiPhoneが使えないのであればしょうがないので、お客様とご相談して復元してみることにしました。 

そして、意を決して「復元」をポチッとしてみたのですが、これも「エラーコード4013」が出て、失敗。

正直、復元に失敗した例を私は見たことがなかったので、全く意味不明でした。

ここからお客様にiPhone7をお預かりして、原因究明を始めました。

ググっても全く分からず、Dr.foneというiPhoneを起動障害から救うソフトウェアなんかも試してみましたがダメでした。(試したのは無料版です)

ちなみに、リカバリーモード失敗のあと、DFUモードも試しましたが、こちらも同じようにダメでした。

途方に暮れたところで、Appleのサポートに電話しました。

そして、色々と話した結果”初期不良”という理由に落ち着きました。

アップデートも復元も失敗で、その理由が「エラーコード4013」の場合には”実際に見てみないと断言はできないが、おそらくシステムエラーだろう”とのことです。

やっぱりむやみに開けていなくてよかったです。

Appleサポートの方の話によると、これからの流れとしては、

①店頭にiPhoneを持ち込み、店頭のMacに繋いでみる。それで復旧しなければ即時本体交換

②iPhoneを郵送してApple側で原因究明


「多分本体交換になるだろう」とのことでした。

が、しかし、ここで皆さんもぶつかる壁に遭遇しました。

「Appleの店がない!!!」

Appleなんて、渋谷か銀座か表参道にしかないんですよ。

しかも超混んでるので、予約必須とのこと。

多分、お客様もいちいち行ってられないと思うので、Appleの正規代理店であるカメラのキタムラに相談してみました。

取手周辺で1番近いのは「柏ステーションモール」か「イーアスつくば」のどちらかなのですが、今回はお客様のご希望によりイーアスつくばに電話してみました。

すると、やはり本体交換の可能性が高いとのことです。

カメラのキタムラの店頭にiPhoneを持ち込み、その際にカメラのキタムラ側でも色々と原因は調べてみるそうですが、エラーコード4013というのは、やはりシステムエラーの可能性が高く、おそらく本体丸ごと交換になるだろうとのことでした。 

ですので、今回、お客様にはカメラのキタムラに行って、相談に乗ってもらうようにお伝えしました。

Appleに電話した時に「今回のようにiTunesでの復元失敗はよくあることなのですか?」と聞いてみたのですが「少なからずある」とのことでした。

iPhoneはスーパーコンピュータなので、まぁそういうことはあってもおかしくないかと、個人的には思います。

そのための「製品保証」ですしね。

こういう不測の事態のためにも、常日頃からバックアップを取る・絶対にApple IDとパスワード、iPhoneに入る際のパスコードは忘れない、ということを徹底してください。 


ということで、今回は、カメラのキタムラにご予約を取っていただくようにお伝えして、終了となりました。

今回のお客様と同じ症状にお悩みの方のご参考になれば、幸いでございます。



ー後日談ー

2020年2月21日更新

当時の私、めちゃくちゃ親切でしたね。笑

ここまでやっても、お金はいただきませんでした。

ただ、この時は、お客様がとても良い方で「いろいろ調べてくれて有難うございました」と、強化ガラスを買って行ってくださいました。

このエラーコード4013の記事は、今でも非常に閲覧数が多く、アクセス数が全ブログ記事の上位5には入っています。

この経験をさせてくれたお客様には感謝です。

ちなみに、私の経験上、エラーコード4013は直ったことがありません。

諦めて本体交換に出しましょう。


※追記

水没が原因でエラーコード4013に陥ってしまった場合には、内部クリーニングを行えばシステムが復旧する可能性がございます。

ただ、確率としては極めて低いです。

また、当社では、水没の内部クリーニングは、全機種一律で3,990円(税込)を作業費として頂いておりますが、こちらは復旧できる・出来ないに関わらず、ご返金は不可となります。

ご検討の上、内部クリーニングをご希望の方はご連絡いただけますと幸いです。